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フェンダージャパン BOXER JB-555改造記

フェンダージャパンが1984年から1987年まで展開していたBOXERシリーズ。ピックガード無しのボディ。キャッチーな色使い(赤-TRDや、黄-DYL等)にブラックのパーツ。ネックはヘッドも指板の裏もオールブラック。控え目なゴールドのフェンダーロゴ。フェンダーの基本形にして完成形であるST、TL、JB、PBをベースに上記のテイストでクールに纏めた外観に、当時ベースを始めたばかりの自分はかなり憧れていた。が、定価60,000円。フレンドリーに見えるこのプライスも楽器を始めたばかりの子供にはかなりの高額。結果カタログに穴が開くほど見つめることのみにとどまった。

橋の下をたくさんの水が流れた約20年後。某オークションサイトにて「憧れ」のJB-555の赤を発見。本当は黄色(DYL)が超憧れだったが、このチャンスを逃すと後悔すると思い入札。無事に落札されたBOXERはAシリアルのフジゲン製。作りもまるで問題ない。実際に弾いてみると、弦とボディがかなり離れており、スラップしづらい。透明なピックガード(のようなもの)を作るという手もあるが、せっかくのピックガード無しボディが見劣りする。ではボディとネックのジョイント部分を削って、ネックの高さを下げればいいのではと思いつく。また、オリジナルのピックアップは、大きなポールピースが特徴的なものなのだが、少々ノイジーなのが気になる。
上記を改善すべく、当時住んでいた東京の端っこ(東側)から近かった船橋のギターラボにリペアに出す。ネックポケットを削ってもらい、ネックの高さを下げ、ピックアップを手持ちのバルトリーニ9Sに変えてもらったところ、効果は抜群で大変弾きやすくなり、かつ、ノイズも激減した。
IMG_9330.jpg
また橋の下をたくさんの水が流れ、さらに約10年後。久々にマイルス・デイビスの「スター・ピープル」を聞いて、プリアンプを入れたJBのパワー(とマーカスのプレイ)に恐れ入る。
そういえばロジャー・サドウスキー氏は当時(80年代前半)、ミュージシャンにフェンダーの中古(Lシリーズ、当時800ドル程度、ビンテージ高騰前)を買わせ、その中古を改造(本人曰く"I retrued the fretboard and installed new frets, a new nut, etc. Then a heavier bridge, shielding and preamp were installed.")し、楽器代含めトータル1500ドルくらいで、超一流の楽器を作るというリペアをしていたとか。
80年代前半にLシリーズ(1963-1965年)の改造ということはおおよそ20年ほど前の楽器を改造していたということか。そういえば、改造半ばであった赤いBOXERはすでに30年以上も前のフェンダージャパンのAシリアル期(1985-86)。しかも作りの丁寧なフジゲン製。久々に出して弾いてみると軽めのボディ(アルダー)がいい鳴りになってきている。カスタムの土台としてはかなりふさわしいものなのかもと思い始める。サドウスキー氏ほど徹底的に(特にフレット周りと、キャビティのシールディング)はできないが、ある程度のJBにカスタムすることは出来るだろうと思い、再度いじることに。
すでに入手時にネックの高さ調整とバルトリーニピックアップ9Sは入れてあったので、次はブリッジ交換に着手した。オリジナルのブリッジはよく見るあの鉄板ブリッジ。ベースのブリッジは重いほうが弦振動が安定する(サスティンが長くなる=音が伸びる)という持論を持つ自分だけに、鉄板ブリッジはリプレイスしたいところ。バダス2にでも変えてルックスもゴツく、音もシャープにしたいと思い立ったが、以前ブログにも書いたがバダス2は最近市場にもあまり出回ってなく、あったとしても高い。しかも黒のバダス2なんてなかなか無い。そんな状況の中、この手の需要にこたえるべく各社からバダス2もどきが出てきている。
バダス2自体はバタス3へと進化しているが、ルックスが少々好みでない。バダス2の完コピ品としてomegaというものもあるが、Hipshotから発売されているKick Ass(Bad Assに対し)というブリッジがゴツくて調整も細かく出来そうなのでトライしてみることに。

軒並み調査したところ、Amazon.comから個人輸入するのが一番安そう(本体59.95ドル+送料7.68ドル)であったのでコチラで購入。約2週間で到着した黒いKick Assはやはりかなりゴツくていい感じ。気が利いていてオクターブ調整用に長さの短いネジも入っており、無事に設置調整ができた。
ブリッジの次はペグ。全部を変えるつもりはなく、4弦ベースの定番改造ともいえるHipshot XtenderKey BT2の黒を入手し交換。ストラップピンもDUNLOPのSTRAPLOKの黒に変更。これでだいぶ「ホットロッド感」のあるJBになってきた。
hipshot.png
現状の全体的な印象としては、すでに入手時にネックの位置下げや、バルトリーニ9S交換をしているおかげもあり、弾きやすく、ノイズも少なく、かつ粘りのある音になった状態に、今回重めのブリッジを入れたこともあり、弦振動が安定した感があり、シャープなサウンドになったように思う。
手持ちのSadowsky Outboard Preamp(初代)や、BartoliniのTCT Outboard Preamp、Mark BassのSuperboosterなんかでローとハイを出すEQにしてやると、かなり活きのいいJBサウンドになって気持ち良い。
boxer jb555.png
この後の予定としてはエレクトロニクス関係でリペアに出すかなと。BOXER標準でのっている2ボリューム、1TBX、トグルスイッチというサーキットは外しもらい、手持ちのXTCTを入れて、もう一個穴を作って2ボリューム(フロント/リア)、2トーン(ベース/トレブル)、アクティブ/パッシブの切り替えスイッチにしてもらうかなと。


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